ダニッシュ・ダイナマイトとは?
ダニッシュ・ダイナマイト(danish-dynamite)とは、サッカーデンマーク代表チームのニックネームのことです。
もともと1908年、12年のオリンピックで2大会連続準優勝を記録していたデンマーク代表ですが、サッカーが盛んとはいえず、欧州選手権やW杯には出場しない期間が長く続きました。しかし1984年欧州選手権でベスト4に入り注目を集めたのち、86年W杯に初出場を果たします。
欧州屈指のプレーヤー「ミカエル・ラウドルップ」と、ゴールケアの愛称をもつパワフルなフォワード「エルケーア・ランセン」の強力な2トップ&3-5-2で「3バック以外の7人が攻撃参加」するアタッキング・フットボールから「ダニッシュ・ダイナマイト」と呼ばれるようになりました。
なお「ダニッシュ」とは、「デンマークの・デンマーク人の」という意味です。
86年W杯ダニッシュ・ダイナマイトの戦術・由来
86年のダニッシュ・ダイナマイトの特徴は、上記の強力2トップに加え、
- 3バックの「サイド攻撃への弱さ」という弱点への対策のため、通常ウィングバック(WB)には攻守に貢献できるタイプや、守備的なタイプを配置するのが一般的ななか、攻撃的なウィンガータイプを配置
- 最終ラインの「3バック以外ほぼ全員攻撃参加」
- ショートパスを多用するアタッキング・フットボール
という破壊力抜群の攻撃的サッカーでした。その攻撃力をもって、当時ヨーロッパ最強と言われたドイツや、強豪ウルグアイがいるグループで、3戦全勝1位通過を果たします。
攻撃面が注目を集めていますが、CBにも世界最高のリベロと称された「モアテン・オルセン」が務めています。
決勝トーナメントでサイド攻撃に弱い部分をスペインに突かれ敗退しますが、その後のデンマーク代表は、カウンターとサイドアタックを中心とするチームへと生まれ変わります。
そして1992年でユーロ初優勝、1998年ではW杯ベスト8を記録するなど、デンマーク代表の黄金期へとつながりました。