サッカーのルールについて

「アドバンテージ」とは?ルール・意味・適用条件など解説!サッカー用語解説!

2022年5月27日

アドバンテージとは?どういう意味?

アドバンテージの例

アドバンテージとは、ファウルが発生したものの、ファウルを受けたチームが有利・好都合な局面であるときに、試合を止めずプレーを継続することです。

審判の「プレーオン」という声とジェスチャーにより、アドバンテージの適用が通知され、フリーキックなどが与えられるのではなく、そのままプレーが継続します。英語のAdvantage(英語で有利)が語源となっており「(プレーを止めずに)流す」と言われることもあります。

アドバンテージがある理由とは?適用条件は?

ファウルが発生した場合、ファウルを受けたチームの直接フリーキックなどで試合が再開されますが「試合が一時的に止まる」ことになります。その時間でファウルをしたチームは、守備ブロックを固めることができます。

例えばカウンターを仕掛けている場面などで、「ファウルがあったが、ファウルを受けたチームの数的有利な攻撃が継続しているなど、そのままプレーを継続すれば得点チャンスとなる局面」が存在します。そういった場面で、「ファウルを受けたチームはFKを獲得するよりも、このまま攻撃を継続したほうが有利」と主審が判断した場合、アドバンテージが適用され、プレーが続行されます。

ただし、「継続したほうが有利」というアドバンテージ適用の判断基準は明確には決まっておらず、主審の判断となります。そのため「続けさせて欲しかった」という場面もあるのもまた事実です。

アドバンテージが取られる例

アドバンテージの適用例となるのは以下のような局面です。基本的には「そのままプレーを続行することで得点チャンスが生まれる可能性がある」場面で適用されます。

  • カウンターによりチャンスの局面でファウルが発生し選手が転倒したが、ファウルを受けたチームの選手がボールを保持しカウンターが継続している局面
  • ファウルが発生したが、ルーズボールがファウルを受けたチームに転がり、これからチャンスとなるようなカウンターが行われる
  • ドリブル中にファウルを受けた選手がファウルを受けつつもドリブル突破し、大きなチャンスとなる場合

アドバンテージでカードは出る?

アドバンテージは、起こしたファウルを帳消しになるわけではありません。あくまで「チャンスを潰さないための配慮」です。

そのため、イエローカードレッドカードとなるようなファウルが発生し、そこではアドバンテージでプレーが続行されたとしても、ボールが出た場合などアウトオブプレーとなった際に、その選手にはカードが掲示されます。

しかし、アドバンテージが適用された反則が相手チームの決定的得点の機会を阻止するものであった場合には、競技者は反スポーツ的行為で警告され、反則が大きなチャンスとなる攻撃を妨害、または阻止したものであった場合は警告されません。

得点機会やチャンスの阻止でファウルとした際にアドバンテージが取られた場合、結果的にそのチャンスの阻止はできてないため、少し警告の具合が下がる場合があると頭の片隅に入れておくといいでしょう。

アドバンテージは適用外の例

なお、「明らかな得点チャンス」を除き、以下のようなケースは、原則アドバンテージを取るべきではないとされています。

  • 著しく不正なプレー
  • 乱暴な行為
  • 二枚目となるイエローカードを含む反則

アドバンテージを取り消しファウルがあった時点に戻すことも(ロールバック)

アドバンテージを適用したものの「主審が思ったよりも攻撃のチャンスとならない」場面も存在します。主審がそう判断した場合、元のファウルがあった位置のFKなどにより試合を再開することがあります。これを「ロールバック」と言います。

一般にロールバックが行われる場合には、アドバンテージ適用後数秒以内に判断されます。

アドバンテージの際の審判のジェスチャー

引用元:JFA「https://www.jfa.jp/laws/」

主審が「プレーオン」と声に出すとともに、両手の平を上に向け、地面に対して平行にあげることで、アドバンテージの適用を通知します。

そのため、プレーヤーはもちろん、ベンチや観客も「アドバンテージの適用された」ことを把握することができます。

アドバンテージの判断は非常に難しい

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