インナーラップとは?どういう意味?
![](https://tele-saka.com/wp-content/uploads/2022/07/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%95%E3%82%9A_%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%9B%E3%82%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%99-1.png)
インナーラップとは、ボールを保有している選手の内側を、他の選手が後方より追い越すオフ・ザ・ボールの動きのことです。
攻撃に厚みを増し数的有利の状態を作りやすいほか、バイタルエリアに侵入するようなインナーラップが行われれば、相手は対応に迫られます。インナーラップうまく活用することで、相手の守備を混乱させることができます。
主にサイドでボールを持つウィンガーやサイドハーフを、インサイドハーフやサイドバックが内側を追い越す動きに対して使用されます。
近年日本では「インナーラップ」という表現がよく使用されますが「アンダーラップ」が正しい表現という声もあります。
オーバーラップとインナーラップの違いについて
![](https://tele-saka.com/wp-content/uploads/2022/07/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%8F%E3%82%99%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%95%E3%82%9A_%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%9B%E3%82%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%99-1.png)
インナーラップが「ボールホルダーの内側を追い越す動き」であるのに対し、ボールホルダーの外側を追い越す動きを「オーバーラップ」といいます。
いわばオーバーラップとインナーラップは対義語と考えることができます。
内側外側関わらず「追い越す動き」のことをオーバーラップと統一され使用されることもあります。
サイドでのマッチアップで対応はオーバーラップよりインナーラップのほうが難しい
![](https://tele-saka.com/wp-content/uploads/2022/07/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%95%E3%82%9A%E3%81%AF%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E3%81%8B%E3%82%99%E9%9B%A3%E3%81%97%E3%81%84_%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%9B%E3%82%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%99-1.png)
サイドでマッチアップをしている場合、オーバーラップをされても相手DFはそのプレーを目で追うことができます。しかし、インナーラップの場合、自身の背後を追い越されることになります。そのため、インナーラップはマークの受け渡しがしにくく、対応が難しいという特徴があります。
インナーラップ時にボールを失うとピンチに
インナーラップをした場合、攻撃に厚みが出る反面、その分守備が手薄になることになります。できてしまったスペースを利用されカウンターを受ける可能性もあるため、カバーリングやインナーラップをするタイミングを見極めることも重要です。
つるべの動きとインナーラップ
一人のプレーヤー(基本的にはサイドプレーヤー)がインナーラップなどで攻撃参加した場合、もう一人のプレーヤーはバランスを取るために上がらずに残る動き、およびその2人の関係性のことを「つるべの動き」と言います。
ハーフスペースによりインナーラップの重要性も上昇
![ハーフスペースの図解](https://tele-saka.com/wp-content/uploads/2021/11/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%B9%E3%83%98%E3%82%9A%E3%83%BC%E3%82%B9_%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%9B%E3%82%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%99-1.jpg)
近代サッカーでは、ピッチを縦に5分割したうちの真ん中と両サイドに挟まれたエリア「ハーフスペース」を活用するプレーや戦術が注目されています。
ハーフスペースを活用するために、SBやボランチ、CMTなどがハーフエリアをインナーラップする動きもよく見られます。
偽サイドバックとインナーラップ
![偽サイドバックの図解](https://tele-saka.com/wp-content/uploads/2021/11/%E5%81%BD%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%88%E3%82%99%E3%83%8F%E3%82%99%E3%83%83%E3%82%AF%E3%81%AE%E5%9B%B3%E8%A7%A3_%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%9B%E3%82%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%99-1_%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%9B%E3%82%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%99-1.png)
偽サイドバックとは、自分チームがボールを保有した際に、サイドバックが中央に絞りアンカーと同じような高さにポジショニングする戦術のことです。
偽サイドバックは「CMFが高い位置を取りやすい」というメリットがあるため、ボールを持つウイングに対し、偽SBやインサイドハーフがインナーラップを仕掛けることで、相手守備陣を混乱させることもできます。
SBは時代によって必要とされる能力が変化しており、インナーラップやオーバーラップの使い分けや、ゲームメイクも求められようになっています。