サッカーのルールについて

レッドカード(退場)とは?どんなとき?条件は?サッカーのルールを徹底解説!

2022年6月9日

レッドーカードとは?サッカーでは退場を意味

サッカーでは退場した場合、人数補充はできない

レッドカード(red card)とは、サッカーにおいて特に悪質な反則を犯した選手に対して、主審が「退場処分」を与えるために提示される赤色のカードのことです。

退場となった選手は、テクニカルエリア周辺を含むフィールドから速やかに離れなければなりません。

サッカーでは退場した選手の代わりに、ピッチに控え選手を入れることはできません。そのため退場者が出たチームは、その後の試合時間を常に数的不利で戦わなければなりませんベンチワークとしてもゲームプランを大きく変更せざるを得なくなるため、退場は極めて重い罰則になります。

レッドカード(退場)となった選手はベンチに座ることも許されません。

フットサルの場合、レッドカードを受けたチームが2分間無失点で耐え抜くか、2分以内に失点した場合、ピッチ上に1人を補充しすることができます。

W杯のグループステージなどでは、レッドカードなどが影響する「フェアプレーポイント」が順位に影響を及ぼします。

レッドカード(退場)となる条件

レッドカードとなる条件は、以下の2通りです。

  • 退場に値する極めて悪質な反則(下記参照)を犯す=1発レッド(1発退場)
  • 1試合中に「イエローカード(警告)」を2枚もらう

イエローカードをもらっている選手は、もう一枚警告を受けて仕舞えば退場の危険性があるため、プロフェッショナルファウルもなりにくくなります。

なお、一度のファウルでレッドカードが提示されることを「一発退場」「一発レッド」と表現します。

イエローカード(警告)やレッドカード(退場)といったカードを頻繁にもらう選手のことを「カードコレクター」と言います。

イエローカードの詳細はこちらから

GKが退場した場合の対応

急増GKの場合、積極的にゴール前にボールが運ばれる

GKがレッドカードとなった場合、その人数不足を補充することはできませんが、他のフィールドプレーヤーをGKに変更することは、主審の確認後可能です。

そのためGKが退場した場合、控えGKを他のフィールドプレーヤーと交代して投入することが一般的です。

しかし、

  • すでに交代枠を使い切っている
  • GKがベンチにいない

というような場合、交代することができないため、他のフィールドプレーヤーがGKを務めることも稀にあります。

レッドカード(退場)と出場停止

レッドカード(退場)となった選手は、その試合と同じ大会やシーズンで出場停止処分が課されることが多いです。

また、その反則が悪質であると判断された場合、出場停止試合が複数に及ぶ、重い罰則を課せられることも有馬あります。

累積警告が積み重なった場合にも出場停止の措置が下されます。

レッドカードはVARの対象

「選手がレッドカード(退場)かどうか」は、VARの介入要件の1つです。

多くの場合、主審によるOFR(オンフィールドレビュー)が実施され、映像確認後、最終判定が行われます。なおVARによる介入は、イエローカードやレッドカードの「人間違い」を防ぐためにも行われます。

VARの介入要件はこちら

出場している選手以外にレッドカード(退場)が掲示されることも

レッドカード(退場)が提示されるのは、フィールドでプレーしている選手だけではありません。ベンチの控え選手や交代してピッチから出た選手、チームスタッフに対して退場処分が下されることもあります。

同様に、イエローカードも出場選手以外にも出されることがあります。

1チームに5枚以上出ると没収試合

サッカーでは原則、7名未満になってしまうと没収試合となります。

そのため、理論上1試合中にレッドカードが5枚でた場合、配線扱いとなります。

最初から11人揃っていない場合には、この限りではありません。

三重罰とレッドカード(退場)の関係性

三重罰(さんじゅうばつ)とは、1つのファウルによって「PK献上」「退場」「次節出場停止」という3つの罰則が同時に下されることです。

非常に重い罰則となるため、通常ではレッドカードだとしても、ボールにチャレンジできる場面だったが、結果としてファウルとなってしまった」と判断される場合、退場から警告へと軽減されます。

三重罰の詳細はこちら

かつてやレッドカードやイエローカードは「口頭」だった

レッドカードが意味する「退場」や、イエローカードが意味する「警告」は、昔は主審が口頭にて伝えていました。

しかし、国際的な試合が多いサッカーにおいては「言葉が通じない」という事案が発生していました。さらにプロスポーツという性質上「観客やテレビ視聴者も何が発生したのかわかることが理想」です。

そのため、プレーしている選手はもちろん、見ている全ての人間がすぐに理解できるように、カードを掲示する制度が導入されました。

レッドカードとなる反則まとめ!

それでは、レッドカード(退場処分)となる反則を見ていきましょう。

1試合で2枚目のイエローカード:レッドカードとなる条件

1試合2枚目の警告で退場

1試合で2枚目のイエローカード(警告)を受けた選手は、レッドカードが提示され退場処分となります。

なお、イエローカードをすでに1枚もらっている選手の場合、

  1. イエローカード2枚目による退場
  2. 1枚イエローカードをもらっている状態で、1発退場の反則にてレッドカード

という2つの退場のケースがあり、それぞれ累積警告などの処理が異なります。

①の「イエローカード2枚目による退場」の場合、まず2枚目のイエローカードが掲示されたのちに、レッドカードが出されるのに対し、②の場合最初からレッドカードが掲示されます。

DOGSO(ドグソ)適用:レッドカード(退場)となる反則

DOGSO(ドグソ)とは、「決定的な得点機会の阻止」のことです。

相手の決定機を、DOGSOの4要件条件を満たすファウルによって止めた場合、反則をした選手に原則レッドカードが提示されます。

DOGSOの詳細はこちら

DOGSOの4要件を満たさない「SPA(スパ)」と判断された場合、イエローカード(警告)となります。

乱暴な行為:レッドカードとなる反則

暴力行為は1発退場となる

相手選手や審判、観客などに対し「乱暴な行為」を行なった場合、退場処分となります。

なぐる、蹴るといった行為を行う、または行おうとした場合、身体的な接触があるなしに限らず、1発退場となります。

プレーヤーにボールに挑んでいないときに、わざとに頭や顔を手や腕で打つ場合、その力が極めて小さいものでない限り、乱暴な行為を犯したことになります。

人を噛む・つばをはく:レッドカードとなる反則

相手プレーヤーを含みその他のものに唾を吐いた場合、退場処分となります。

GK以外が手で相手のチャンスを阻止:レッドカードとなる反則

シュートを手で止め、退場処分となったが勝ちあがった

GK以外の選手が、相手のチャンスを手で防いだ場合、1発退場となります。

例えば相手のシュートをGK以外がセービングした場合はレッドカードの対象となります。

著しく不正なプレー:レッドカードとなる反則

相手選手の安全を脅かすようなファウルとなるタックルなども退場処分です。

この反則の内容などに定義やパターンはなく、主審の判断となりますが、明らかにボールに行くことが不可能な上に、相手選手に怪我をさせるような反則を犯した場合退場となります。ボールに挑むときに、片足もしくは両足を使って前、横または後ろから突進した場合や、カニバサミのような場合にも、著しく不正なプレーを犯したことになります。

攻撃的・侮辱的・下品な発言や行動:レッドカードとなる反則

反スポーツ的行為を行った場合、警告が与えられます。攻撃的な、侮辱的な、あるいは下品な発言や身振りをする

具体的なものとして、以下のような者が挙げられます。

VAR関連:レッドカードとなる反則

TVシグナル

VOR(ビデオオペレーションルーム)に入った場合、退場となります。

VARによるチェックやOFR(オンフィールドレビュー)のためにTVシグナルを過度に示した場合や、RRA(レフェリーレビューエリア)に侵入した場合、警告対象となります。

VARの詳細はこちら

ベンチやスタッフ関連の退場:レッドカードとなる反則

以下のようなものが、出場している選手以外にレッドカードが掲示されるケースの例です。

  • わざとテクニカルエリアを出ての主審への抗議
  • わざとテクニカルエリアを出て相手を挑発
  • ピッチに入りプレーや審判の妨害
  • ピッチに何らかのものを投げ込む・蹴り込む
  • 認められていない電子機器や通信機器を使用する、または電子機器や通信機器を使用して不適切な行動をとる。
  • ボールを遠くに蹴るなどしてプレーの再開を遅らせる

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