サッカー戦術解説

パワープレーとは?なぜ最初から使われない?メリットデメリットを解説!サッカー戦術

2022年6月21日

パワープレイとは?

パワープレーとは、サッカーの試合終盤に、前線に多くの選手を配置して、ロングボールをゴール前に放り込み得点を狙う戦術のことです。

多くの場合、試合終了間際に負けているチームが、ゴール前に人数を残し、ビルドアップを省略してロングボールを連続的に放り込み、そのボールに直接合わせたり、こぼれ球により得点を狙います。パワープレー時には、ターゲットマンタイプ・エアバトラーの選手を投入したり、センターバックなど空中戦に強い選手も前線に加わってロングボールの競り合いに参加することもある、「力技」の戦術ともいえます。

コーナーキックなどのセットプレーで空中戦に強い選手が上がるシーンはよくみられますが、すぐに自陣に戻るのが一般的です。しかしパワープレー採用時には前線に張る選手は戻らずに前に残ります。パワープレイ採用のため、フォーメーションが変更されることもあります。

フットサルのパワープレイは全員攻撃を意味する

なお、フットサルで「パワープレー」という言葉が使われる場合、前線へのロングボール戦術ではなく、ゴールキーパ=(ゴレイロ)を含めた5人全員での攻撃を意味します。

当然リスクも高く、試合終盤の最終手段です。

キックアンドラッシュ

ロングボールを蹴ってボールを前に放り込み、前線の選手がそのボールを追いかけ攻撃するサッカーの戦術のことを、キック・アンド・ラッシュといいます。

イングランドで伝統的に使用されてきた戦術で、プレミアリーグで好まれる戦術の1つです。

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パワープレーのメリットデメリットについて解説!

それでは、サッカーのパワープレーのメリット・デメリットについてご紹介していきます。

ゴール前にボールを運び続けられる:パワープレイのメリット

パワープレイを行う場合、中盤でのパス回しなどはほとんど行わず、ゴール前のターゲットマンに合わせロングボールを放り込みます。そのボールに直接合わせることができなくても、こぼれ球がチャンスになるかもしれません。

ただでさえサッカーは「最もミスが多いスポーツ」なので、対応をミスすることもあります。「万が一」が起きる可能性もあります。

単純ではあるものの「相手ゴール近くにボールを運び続けられる」ことはパワープレーのメリットです。

時間をかけず攻撃できる:パワープレーのメリット

通常、相手の守備ブロックが敷かれていれば、攻撃を組み立てその守備網を掻い潜らなければなりません。しかし、パワープレーは良くも悪くも「相手ゴール前にロングボールを放り込むだけ」なので、時間をかけずに連続して攻撃することができます。

技術的・戦術的な差を慎重やパワー、運でカバーできるともいえ、得点を奪うための最短距離を狙い続ける戦術なのです。

確実性は低い:パワープレーのデメリット

パワープレイは、試合開始直後から取られることはほとんどありません。

その理由は「得点となる確実性が低い」ためで、ロングボールを前線に送り込むだけで得点が取れるほど甘くはありません。

常にパワープレーが来るとわかっていれば、対策を取られてしまいます。

  • 後半アディショナルタイムなど残り時間が少なく組み立てに時間をかけていられない
  • 相手DFと高さに大きく差がある

場合など使用される場面は限定されます。

そのため、試合終盤で負けていてもパワープレーを採用しないチームも多いです。

極端な言い方をしてしまえば「運任せ」戦術ともいえてしまうのです。

カウンターを受けるリスクがある:パワープレーのデメリット

パワープレーをする場合、

  • 前線に人数をかけており守備の人数が少ない
  • 間延びする可能性が高い

などから、相手のカウンターを受けやすい、諸刃の剣の戦術ともいえます。

「パワープレーを仕掛けたが、逆にカウンターで失点し万事休す」ということもよくあります。

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