サッカーのルールについて

FKの「壁」に関するルールを解説!守備側だけでなく攻撃側にも制限あり!サッカールール解説!

2022年5月30日

サッカーのFKの際に見られる「壁」には、守備側はもちろん、攻撃側にもルールが存在し、ひと昔までには有効であった作戦にも制限がかかっています。今回は、サッカーの「壁」に関するルールを、変更点・よくある質問などとともにご紹介していきます。

そもそも「壁」とは?

壁とは、FKの際にディフェンス側が、シュートコースや危険な位置へのパスを塞ぐために、選手によって壁を作ることです。

ゴールまでの距離が近いフリーキックの場合、強力なシュートを打たれてしまえば、防ぐことが難しくなってしまいます。そのため、フィールドプレーヤーでシュートコースを塞ぐ「壁」を作ることで、コースを限定します。

基本的に壁はニア側を優先して塞ぎ、GKが少しファーに位置することが多いです。

壁の人数は「枚」で数える

「壁」は守備側の人数ごとに「枚」と数えます。

基本的にはGKが壁の人数や位置を指示します。「4枚」とすれば、4人で壁を作ることを意味しています。

この枚数は守備側の人数だけであり、攻撃側の選手は壁にカウントしません。

FKの壁の詳細ルール

それでは、FKの壁に関するルールをご紹介していきます。

壁となる守備側はボールから9.15m以上離れなければならない

直線にひかれることが多いが、確かに円

直接フリーキックや間接フリーキックの際、ディフェンス側は、インプレーとなるまで最低9.15m以上離れる必要があります。

そのため、必然的に壁もボールから9.15m以上離れた位置に作らなければなりません。FKでそのままシュートを狙う場合、壁とボールの距離が近ければ近いほど、シュートコースが狭まります。そのため、少しづつ壁が前に出てくることを防ぐため、バニシングスプレーによって、「壁が近づける距離」が示されることがあります。

コーナーキックなどプレースキックの際、守備側は原則9.15M以上離れる必要があります。

キックオフの際に9.15m以上離れるためにセンターサークルが、ペナルティキックの際に離れるために、ペナルティエリアの外側に「ペナルティアーク」が描かれています。

スローインの場合は、相手プレーヤーはスローインをする場所から2メートル以上離れなければなりません。

間接FKで9.15m離れることが不可能な場合

ゴールエリア内で与えられた間接フリーキックに関しては、違反の起きた位置にもっとも近いゴールラインに並行なゴールエリアのライン上で行う必要があります。

しかし、それでもボールとゴールラインの距離は、5.5mとなるため、守備側は9.15m以上離れることができません。この場合のように9.15mの距離がどうしても撮れない場合のみ、守備側はゴールライン上に限り、9.15mより近づくことができます。

3名以上の壁が作られた場合、攻撃側は壁から前後左右1m以上離れなければならない(改正)

3枚以上の壁がある場合、攻撃側はその壁に1m以上近づくことはできません。

昔はこの攻撃側は守備側の「壁」にいくらでも近づくことができました。そのため、相手が作る壁の中に割り込み邪魔をしたり、シュートコースを強引に開けたりするプレーがよく見られ、得点機会となるFKでは選手同士の小競り合いも多く発生しました。

そこで、2019年からルールが改正され、攻撃側に対する壁のルールも作られ、攻撃側が壁の邪魔をすることはできなくなりました。仮に1m以上離れていない場合、相手に間接FKが与えられます。このルール改正により、FKがキッカーとGKの駆け引きをより楽しむことがでいます。

なお、壁から1m以上離れていれば、ゴールキーパーの目線からボールを見えないようにすることは問題ありません。

その他には原則ルールはない

壁に関するルールは上記の2つ程度です。他にも勘違いや、よく質問がある内容をまとめました!

  • 壁の人数に制限はない。何名でもOK。
  • 壁はジャンプしても、グラウンダーのシュートを防ぐために飛ばなくてもOK
  • 壁がジャンプしつつ、寝そべってグラウンダーを防ぐことも可能(怪我のリスクがあるため制限される場合あり)
  • 攻撃側が膝立ちなどをすることにより、GKからボールを隠すことは可能(怪我のリスクがあるため制限される場合あり)
  • 直接FK・間接FKで壁に違いはない(しかし間接の場合インプレーになるとともに一人以上が飛び込むことが多い)

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