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ゴールキーパーとは?必要な能力や5つのGK専用ルールまで徹底解説!

2021年11月7日

ゴールキーパーとは、GKとも略され、サッカーにおいて自陣ゴール前において唯一手を使うことが許されているポジションのことです。その特殊性からGK専用のルールなども存在します。今回は、ゴールキーパーとはどのようなものなのか、どのようなスキルがいるのか、5つのGK専用ルールまでわかりやすく解説していきます。

ゴールキーパーとは?

ゴールキーパーとは、GKとも略され、サッカーにおいてチームで唯一スローイン以外でボールを扱うことが許され、自陣のゴール前でゴールを守るポジションのことです。バックパスなどの一部を除き、自陣ペナルティエリアで手でボールを扱うことができます。文字通り「最後の砦」としてゴール前に君臨します。他のスポーツに比べ、圧倒的に1点が思いサッカーでは、ゴールキーパーのスーパーセーブが試合を決定づけることが多くあります。

高い反射神経などの身体能力や勘はもちろんのこと、守備範囲を広げたりハイボールを処理するため、身長や手足の長さが他のポジションよりも重要視されます。加えて味方ディフェンダーに指示をだして相手に攻撃させないコーチングや統率力、戦術理解が必要となります。1つのミスがそのまま失点に直結しかねません。

さらにGK特有のキャッチングやセービング、パンチングや飛び出し、パントキックやスローイング、コラプシングなど必要とされる技術も多く、専門性の非常に高いポジションなのです。

GKは非常に競争率の高いポジションである

なお、ゴールキーパーは専門性が高いポジションであるだけでなく、「たった1つの枠を争わなければならないポジション」です。さらに退場や怪我などのトラブルのためにGKはベンチに1人は控えていますが、試合途中でGKが交代することは、PK戦前に控えGKがPKストップに自信がある場合を有りません。ターンオーバーなどで出番があるチームはものの、「1試合に2人のゴールキーパーの共存はない」のです。海外では特に人気の高いポジションでもあるほか、一度正GKが決まると奪い返すのが難しいため、出場機会の少なさが問題となるポジションでもあります。

日本の昔の川口能活選手と楢崎正剛選手のように、どちらを正GKとすべきなのかという議論が発展しやすいポジションでもあるのです。

GKに敷かれるケースも

近年では足元の技術も重要視

GKの最大の役割は「相手のシュートをゴールを奪わせない」ことが重要なことは変わっていません。しかし近代サッカーではビルドアップの参加なども求められるようになりました。ショートパスロングパスの精度など、足元の技術も重要となっています。

ゴールキーパーに関するルール

ゴールキーパーはその特性上、ゴールキーパーのみに適用されるルールが多くあります。ここでは、GKに定められているルールをご紹介していきます。

ペナルティエリアで手を使うことができる

ゴールキーパーは、味方ペナルティエリアに限り、唯一手でボールを使用することができます。なお、万一ペナルティエリア外でボールに手を使用した場合にはハンドの反則となり相手に直接フリーキックが与えられます。また、ペナルティエリアだとしても下述する手を使用してはならない状況があり、その場合には相手に間接フリーキックが与えられます。

相手ペナルティエリアでも手を使用することはできない

元ドイツ代表GKオリバーカーンは手でシュートを決め退場となった

なお、同じペナルティエリアといえど、攻撃方向の相手ペナルティエリアでは手を使用することはできません。ハンドとなり相手に直接フリーキックが与えられます。

GKが手でボールを持ってはいけない状況がある

ゴールキーパーはペナルティエリアの中といえど、下記の状況では手を使用することができません。下記状況下でボールを手で触った場合、間接フリーキックが与えられます。

  • ボールを6秒以上手で保持する(6秒ルール
  • 手で保持していたボールを離してから、他のプレイヤーが触る前にもう一度手で触る(バウンドさせる程度ならOK)
  • 味方からの足によるバックパスを手で触る(バックパス・ルール)
  • 味方からのスローインをそのまま手で触る

ゴールキーパーはチームに一人置かなければならない

チーム11人のうち、ゴールキーパーは1人のみです。また、ゴールキーパーは下述するユニフォームなどで明確にわかるようにしなければならないため、「試合中に流動的にゴールキーパーを変更する」というようなことはできません。

交代するGKがいない場合フィールドプレーヤーがGKに

急増GKとなると相手の攻め方も変わる

一般にGKが仮にレッドカードで退場した場合や怪我をした場合に備え、控えGKが一人はベンチに控えています。しかし何らかの事情で控えGKがいない場合や、すでに交代枠を使い切ってしまった場合、フィールドプレイヤーの一人がゴールキーパーとして出場する必要があります。

他のフィールドプレイヤーと違うユニフォームを身につけなければならない

ゴールキーパーは、他のフィールドプレイヤーやレフェリーと明らかに見分けがつくユニフォームを身につけなければなりません。なお、キーパーのユニフォームなどに関するルールとして、以下のようなものがあげられます。

  • 帽子の着用が認められている
  • 半袖でも長袖でも問題ない
  • 裾が長いパンツの着用が認められている

また、JFAのユニフォーム規定においても、ゴールキーパーのみに定められているものもあります。

大会やリーグで背番号1がGK専用となっていることがある

ゴールキーパーの背番号として「1番」がプロアマ問わずに一般的なナンバーとなっています。また、多くの大会やリーグで、「背番号1番はGK、2〜11番はフォールドプレイヤー、それ以降は自由」とされてあることがあります。

キーパーチャージは廃止されている

なお、以前にはゴールキーパーを接触から守ることを目的に「キーパーチャージ」という反則がありました。しかし1997年の改定によってキーパーチャージは廃止され、フィールドプレイヤーと同じ扱いとなっています。しかし、ゴールキーパーはその特性上ボディコンタクトが激しくなる傾向があるため、キーパーに対するファウルは厳しく取られることとなります。

FKやPKを蹴ったり、スローインを投げてもOK

あまり多くはありませんが、FKやPKなどのキッカーを務めることもあり、過去にはパラグアイのチラベルト選手、ブラジルのセニ選手など、チームのプレースキッカーを務めるGKも存在します。また、スローインを投げることも、コーナーキックの際に攻撃に行くことも許されています。ちなみにゴールキックをゴールキーパーが蹴る必要はないため、他の選手が蹴っても構いません。

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