サッカーの試合においては「ゴールキック」は必ずあるかと思います。
「ゴールキックとコーナーキックの違いはわかる!」という方でも、実は詳細のルールは少し自信がないという方も多いのではないでしょうか?
ここではゴールキックにおいて勘違いが多いものを中心に、おさえておくべき8つのルールなどをわかりやすく解説していきます。
ゴールキックとは?
ゴールキックとは、オフェンスの選手が最後にボールを触れて、ゴールとならずに守備側のゴールラインを割ったときに、ディフェンス側のゴールエリア内からのキックによって試合が再開となるルールのことです。
オフェンス側の選手が打ったシュートが枠を外れた場合などに、このゴールキックから試合は再開します。
逆にディフェンス側の選手が最後にボールに触れてゴールラインを割った場合、オフェンス側のコーナーキックによって試合が再開されます。
ゴールキックの詳細ルール解説
ゴールキックは、「ゴールキックとなる条件」は誰もが知っているものの、意外にも細かいルールが勘違いされていることがよくあります。サッカー経験者でも曖昧となっている部分もいくつかあるかもしれません。ここでは、細かいゴールキックに関するルールをみてきましょう。
ゴールキックにオフサイドは適応されない
ゴールキックにおいては「オフサイド」は適用されません。
そのためゴールキックの際の守備側のディフェンスラインに関わらず、どこでボールをもらってもオフサイドとはなりません。
インプレー中のゴールキーパーによるパントキックやドロップキックはオフサイドの対象となります。
ゴールキックのルール改正により味方選手が「ペナルティエリア内でもボールを受け取ることが可能に」
2019年〜20年のサッカー競技規則改正によって、「ゴールキックが与えられているチームの選手が、ペナルティエリア内にはいってパスをうけることが可能」となりました。
改正によって、「ボール保持側のペナルティエリア内のフリーキック及びゴールキックは、「ボールが蹴られた瞬間からインプレー」とゴールキックに関するルールが一部改正されました。
以前まではゴールキックはペナルティエリアを出るまでに誰かがボールに触れた場合やり直しとなりましたが、このルール変更により、味方ディフェンスがペナルティエリア内でボールをもらうことが可能になったのです。
相手チームの選手はボールがインプレーとなるまで(すなわちキッカーがボールを蹴るまで)ペナルティエリアの中に入ることができません。
ゴークキックの際にボールを置く位置は、ゴールエリア内のなかであればどこにボールをおいても構わない
ゴールキックの際には、ゴールエリアの中であればどこにボールをおいても構いません。
なお、「ゴールラインとゴールエリアを囲むラインはゴールエリア とされているため、ゴールエリアのライン上におかれることが多いです。
なお、以前ゴールエリアの左右半分のうち、ボールがゴールラインを割った側の半分側にボールを設置しなければならないされていましたが、改正され、どこにボールをおいてもよくなりました。
守備側の選手であれば誰がゴールキックを蹴っても構わない
ゴールキックは誰がキッカーとなっても問題ありません。
そのため、ゴールキーパーでなくとも他の選手がボールを蹴るケースもあります(小学校低学年の試合などではよく見られます)。ボールを後ろからつなぐ場合でなければ、ディフェンスラインが後ろになってしまうため、多くの場合ゴールキーパーがゴールキックを行います。
原則、プレースキックは誰かが蹴らなければならない・蹴ることはできないということはありません。(キッカーを表明するペナルティキックや、順番が決まっているPK戦を除く)
ゴールキックの際に「ボールは静止」していなければならない
ゴールキックを蹴る際にはボールが完全に静止していなければなりません。
このルールは、すべてのプレースキック共通です。もしボールが動いているときに蹴った場合、やり直しとなります。
ゴールキックはドリブルから始めることはできない
ゴールキックを行った選手が、他の選手に触れる前にボールに再度タッチすることはできません。すなわち、キッカーがドリブルして始めることはできないのです。
もしゴールキックを蹴った選手が、他の選手がボールに触れる前にキッカーが再度ボールに触れた場合、相手側に間接フリーキックが与えられます。
ゴールキーパーがこの反則を手でしてしまった場合は間接フリーキックとなりますが、フィールドプレーヤーが手で触れてしまった場合、ペナルティキック(場所によっては直接フリーキック)が相手に与えられます。
相手チームの選手はペナルティエリアの中には入れない
ゴールキックの際に、相手チームの選手はすみやかにペナルティエリアから出なければならず、ボールがインプレーとなるまでペナルティエリアに侵入することはできません。
インプレーとなった後(ゴールキック が相手ディフェンスへのパスによって試合が再開された場合など)にはボールホルダーにプレスすることは可能です。
ゴールキック でもクイックスタートが認められている
しかし、ゴールキック でもクイックスタートが認められています。すなわち、「相手チームの選手がペナルティエリアからでなければゴールキックができない」わけではないのです。
相手選手がいてもゴールキック を蹴ってボールをインプレーとすることができます。(この際に仮に相手選手がペナルティエリアにいた状態でゴールキックで始められ、そのペナルティエリアにいた選手がプレスをかけてもゴールキック のやり直しにはなりません。)
ゴールキックが直接相手ゴールに入った場合は得点になる
ゴールキックが直接相手ゴールにはいった場合、ゴールとして認められます。
しかし、もし自陣のゴールに直接入った場合はインプレーになっていなければ(=まえにボールが進んでいなければ)ゴールキック のやり直し、インプレーになっていれば相手チームのコーナーキックにより試合が再開します。このルールは、ゴールキックがゴールポストやクロスバー、審判に直接当たっても、変更は行われません。
ちなみに「ゴールキックを蹴ったチームのゴール」に直接入った場合、得点は認められませんが、相手チームにコーナーキックが与えられます。
ゴールキックの際の審判のシグナル
「ゴールキックなのかコーナーキックなのか」はその後の試合展開を大きく左右します。審判員の出すシグナルを見ることで、試合の再開方法がゴールキックなのかコーナーキックなのかを判断することができます。
主審のゴールキックのシグナル
主審はゴールキックとなる際に、笛のあと、腕を下向きにしてゴールエリアを指し示します。(ペナルティキックの際にはペナルティマークに駆け寄ります)
副審のゴールキックのシグナル
副審はボールがゴールラインをこえて、ゴールキックとなる場合、フラッグを水平にしてゴールエリアを指し示します。