三重罰(さんじゅうばつ)とは?
三重罰(さんじゅうばつ)とは、1つのファウルによって「PK献上」「退場」「次節出場停止」という3つの罰則が同時に下されることです。
など、その試合のゲームプランの変更を余儀なくされるだけでなく、次の試合にも影響するため、チームとしても選手個人としても非常に重い罰則となります。
三重罰を軽減するルールがある
三重罰は、いわずもが大きなダメージとなります。すなわち「三重罰はあまりに罰則が重すぎる」という声も多くありました。
そのため、PKを献上するようなファウルに関し「三重罰を緩和する」ルールが存在します。
通常ではレッドカードだとしても、
- ボールにチャレンジできる場面だったが、結果としてファウルとなってしまった」と判断される場合、レッドカードからイエローカードへと軽減
- SPA(大きなチャンスの阻止)によって、ボールにチャレンジした結果ファウルとなってしまった場合警告は与えられない
というような、カードの内容を緩和することにより、三重罰となりにくいルールが存在します。あくまで「三重罰を緩和する」もののため、ファウルが無効になるわけではなく、PKは与えられます。
ゲキサカ:「三重罰」規則改定などは今夏から…適用開始日発表」(外部リンク)
三重罰が適用されるケース
三重罰が与えられるケースとして、
- DOGSOに該当するペナルティエリアでのファウル
- ペナルティエリアでの非常に悪質なファウル
という場面が多いです。これらについてご紹介していきます。
三重罰とDOGSOの関係
三重罰が与えられるケースとして、「ペナルティエリア内で、DOGSO(決定的な得点機会の阻止)の条件を満たすファウルをしてしまった」ケースが考えられます。
DOGSOとは、以下の4つの要件を満たすファウルのことで、原則レッドカードが掲示されます。
- ファウルをした場所とゴールの距離が近い
- 攻撃側の選手がゴール方向にプレーしている
- 守備側チームの守備ブロックが整っていない(人数や位置関係など)
- そのファウルがなければ、攻撃側はボールをコントロールできていた
すなわち、明らかな得点機会を、ボールにチャレンジしたとは思えない・ボールにチャレンジできないのにファウルで止めたと主審に判断された場合、「ペナルティキック」「DOGSO適用による1発退場」「次節出場停止」という三重罰が下されます。
ペナルティエリアでの非常に悪質なファウル
1発退場に値するような非常に悪質なファウルをペナルティエリア内で侵した場合にも、三重罰が適用されます。
例えば、ペナルティエリア内での
- ペナルティエリア内で後ろからのスライディング
- ボールを手や足で扱う
- 相手を押す・抑える・引っ張るなどボールにいっていないファウル
など、非常に危険・悪質と判定された場合、ボールにいこうとしていないような場合には、3重罰の適用となることがあります。
また、警告で済んだとしても抗議などにより2枚目のイエローカードを受け、結果的に三重罰となるケースも考えられます。
三重罰はVAR・OFRの対象となり、意見が別れることも多い
三重罰は、
- PKとなるかどうか
- 退場となるかどうか
という「VARが使用される4条件のうちの2つを満たしています。
さらに「主観的な判断が必要」として、OFR(オンフィールドレビュー)によって主審による映像確認が実施されることも多いため、結果的に判定内容が変更されるケースもあります。
同様に、「三重罰は適切だったか、重すぎたのか」など、議論を呼ぶことも多いです。