サッカーで「アタッキングサード」という言葉を耳にすることはありませんか?サッカーは様々な用語や現在のトレンドなどを知ることによって、何倍も楽しく・深くサッカーを楽しむことができます。今回は、ファイナルサードとも言われる「アタッキングサード」について誰にでもわかりやすく解説していきます。
アタッキングサード(ファイナルサード)とは?
アタッキングサードとは、ファイナルサードとも言われ、サッカーのピッチを横に3つに分割した時に、相手ゴールに最も近い3分の1のピッチのことです。
相手ゴールに近いスペースでありゴールを決めるチャンスがあり、その分相手ディフェンスからのプレッシャーもきつくなります。このアタッキングサードは攻撃を仕掛けて積極的に相手ゴールを向かう位置であり、ここから最終的にゴールを決めるためにどのようなプレーをするかが非常に重要になります。相手ディフェンスからのプレッシャーもきついなか、ゴールを決める技術、アイディア、高い得点感覚や嗅覚といった、相手ディフェンスを打開できる能力をもつ選手の駆け引きを楽しむことができます。
「サードオブザピッチ」の考え方
アタッキングサード(ファイナルサード)のように、ピッチを3つに分ける考え方を「サードオブザピッチ」といいます。アタッキングサードに対して、自陣ゴールに近い3分の1をディフェンシブサード、中間の3分の1をミドルサードといいます。つまり、自分のチームにおけるアタッキングサードは、相手チームのディフェンシブサードであり、自チームのディフェンシブサードは、相手におけるアタッキングサードになります。
アタッキングサードの観戦の楽しみ方
アタッキングサードでは相手ゴールに迫るために、どのようにチームとして優先順位を持っているかが非常に出やすい部分です。例えば、ヘディングが強いストライカーがいるなど、フィジカルを強みに攻撃するチームでは両サイドからのクロスを多様します。また、ポゼッションに重みをおくチームでは、選手ひとりひとりが連動してショートパスで崩すスタイルをすることが多いです。
また試合終盤で有利しているチームが、アタッキングサードにボールを運んだとしても、ゴールを奪うことよりも相手にボールを奪われることを避けるため、クロスを安易にあげることを避けたり、コーナーフラッグ付近でのボールキープ(自分ゴールから遠いほか、あわよくばコーナーキックにできる。ディフェンダーがゴール前からコーナー付近に人数をかけることが難しい)を選択することもあります。
アタッキングサードの選手のプレーを見ていくことで、近代サッカーの構築された守備組織に対し、オフェンス側がどのようなプレーで崩していくかを楽しむことができるのです。
アタッキングサードとは、ファイナルサードとも言われ、サッカーのピッチを横に3つに分割した時に、相手ゴールに最も近い3分の1のピッチのこと
アタッキングサードでは相手ゴールに迫るために、どのようにチームとして優先順位を持っているかが非常に出やすい