サッカー用語集

間接フリーキックのルールを徹底解説!9つの知っておくべきこと

2021年10月30日

サッカーに「間接フリーキック」のルールをしっかりと理解していないという方は、以外にも多いのではないでしょうか?「直接シュートを打っても得点とならない」だけではないのです。間接フリーキックのルールを勘違いされやすい細かい部分まで徹底解説していきます。

間接フリーキックとは?

間接フリーキックも大きなチャンスになる

間接フリーキックとは、試合中に何かしらのファウルが発生した際に、2人以上の選手が一度はボールに触れなければゴールにならないプレースキックのことです。

フリーキックは、どのようなファウルを受けたかにより、直接ゴールを狙うことが許される「直接フリーキック」と、2人以上の選手が一度はボールに触れなければゴールにならない「間接フリーキック」に分けられ、ここでは間接フリーキックについて解説していきます。

直接FKに関してはこちら

間接フリーキックとなるファウル一覧

直接フリーキックが、トリッピングなど相手から反則を受けるものが多いのに対し、間接フリーキックは「自分たちのミス」や「選手同士の接触がない軽度の反則」に対して与えられるものが多いです。

間接フリーキックとなるファウルは、以下のようなものがあります。

  • オフサイド
  • 同じ選手が連続してボールに触れていけない時にボールに触る(FK、PK、スローイン、キックオフなど)
  • シミュレーション
  • オブストラクション(進路妨害)
  • GKが一度手を離したボールを相手が触れる前に再度手で触れる
  • 6秒ルール
  • 味方プレーヤーが意図的にGKに蹴ったボールに手で触る
  • プレーヤーがキーパーの邪魔をする
  • 危険なプレー(足を頭より高く上げるなど)
  • 規定されていないもので、イエローカード又は退場のためにプレーを停止した反則の場合(暴言などが該当することが多い)

間接フリーキックは相手ペナルティエリア内でもPKにならない

直接フリーキックとなるファウルが守備側のペナルティエリアのなかで発生した場合、攻撃側にペナルティキックが与えられますが、同様にペナルティエリアの中で間接フリーキックとなるファウルが発生した場合はPKにはならず、ファウルが発生した位置から間接フリーキックとなります。

なお、下記でも説明しますが、ゴールエリア内で攻撃側チームに与えられた場合は、キックの場所は発生した箇所に最も近い、ゴールラインに並行するゴールエリアのライン上で行うことになります。

間接フリーキックの詳細ルール解説

間接フリーキックは、「誰かひとりでもボールに触れた後」であれば、シュートをしてゴールが認められるため、直接FKほどではないものの、サッカーの試合において試合を決定づけることは数多くあります。それでは、間接フリーキックの詳細のルールについてご紹介していきます。

ボールは静止している状態から始めなければならない

間接フリーキック、直接フリーキックともに、ボールは静止された状態から始められなければなりません偶然風などで動いてしまった場合では、置き直してやり直しとなります。なお、ゴールキックコーナーキック、キックオフなど他のプレースキックも同様のルールとなります。

間接FKは、そのままゴールとはならない

間接フリーキックで、ボールが直接相手ゴールの中のゴールラインを完全に超えたとしても得点は認められません。なお、ゴールポストや、クロスバーなどに当たったあとにゴールに入った場合でも、「キッカー以外のプレイヤーが触れていなければ」得点とはなりません。逆をいえば、「ゴールの前に敵味方問わず2人以上が触れた後」であれば得点が認められます。

間接FKがそのまま入ったら?

もし間接フリーキックが相手ゴールに直接入った場合、ゴールキックが与えられます。

万一、間接フリーキックが、自分のゴールに直接入った場合、相手にコーナーキックが与えられます。

間接フリーキックを蹴った選手は他の選手が触れるまでボールに触ることができない

間接フリーキックを行った選手が、他の選手に触れる前にボールに再度タッチすることはできません。すなわち、キッカーがドリブルして始めることはできないのです。間接フリーキックを行った選手がインプレーとなった後に、他の選手がボールに触れる前にキッカーが再度ボールに触れた場合には、相手側に間接フリーキックが与えられます。これは全てのプレースキックで共通の内容となっています。

相手チームの選手はインプレーとなるまで9.15m以上離れなければならない

間接フリーキックとなった場合、インプレーとなるまでディフェンス側の選手は、ボールから9.15m以上離れなければなりません。間接フリーキックでもゴールから距離が近い場合、直接フリーキックと同様にボールの進路を防ぐために守備側の選手が並び「壁」を作ることが多いです。この壁も、インプレーとなるまで9.15以上離れなければなりませんが、「インプレーとなった瞬間に1人ディフェンダーがボールに飛び込む」守備がよく見受けられます。

なお、近年ではバニシングスプレーにより、壁が近づける位置が示されています。

クイックスタートが認められた場合この規定が適用されない

相手の不意をついたフリーキックのスタートも大事

フリーキックを開始する場所に間違いがなく、「審判がプレーを止めており、主審の笛で再開する」ことを攻撃側に決定していない限り、フリーキックはいつでも開始することができます。仮にディフェンス側の選手がフリーキックの地点よりも9.15m以内に位置していたとしても、試合を再開することは可能です。

自陣ペナルティエリアで発生した場合、相手はペナルティエリアにも侵入できない

ペナルティエリアの図解
ペナルティエリアの図解

間接フリーキックとなる反則が守備側チームの自陣ペナルティエリア内で発生した場合、完全にインプレーとなるまで、ボールから9.15m以上離れることに加えて、ペナルティエリアからも外にでなければなりません。いわばゴールキックと同様のものとなっています。

キックされたボールが明らかに動けばインプレー

間接フリーキックのキッカーが蹴ったボールが、明らかに動いた瞬間からインプレーとなり、上記のボールから相手チームが離れなければならないというルールが排除されます。なお、風などキック以外の自然的発生的な内容で動いてしまった場合、反則が発生した地点までボールを置き直し、間接フリーキックのやり直しとなります。

オフサイドは適用される

18ロシアW杯で日本代表が見せたオフサイドトラップは話題を呼びました。

間接フリーキック、直接フリーキックともにオフサイドは適用されます。そのため、稀にフリーキックでのオフライドトラップが行われることがあります。なお、ゴールキックコーナーキック、スローインの場合、オフサイドは適用されません。

3名以上の壁を作った場合、攻撃選手は壁から前後左右1m以上離れなければならない

間接フリーキックでゴールから距離が離れていない場合、ボールの進路を防ぐために守備側の選手が並び「壁」を作ります。この壁は基本的には9.15mの位置で作れます。この壁に関して人数制限はありませんが、「三人以上の壁を作った場合、攻撃側の選手は前後左右問わず1m以上離れる」というルールが19年より制定されました。

この変更が制定される前は、攻撃側の選手が壁の間に入ったりして邪魔をすることが認められていましたが、このルール変更により攻撃側が壁の位置どりを邪魔したすることができなくなりました。

フリーキックはフェイント可能

直接フリーキック、間接フリーキックともに、フェイントは認められています。

自陣ゴールエリアで獲得した直接FKはほぼゴールキック

自陣のゴールエリア内で間接フリーキックとなる反則が発生した場合、ゴールエリアの好きな場所からフリーキックを行うことができます。なお上記にも記載したように、相手選手はインプレーとなるまでペナルティエリアの中に入ることはできません。(※しかし、可能性はかなり低いですが、ゴールキックはそのまま相手ゴールに入った場合得点が認められます。)

アドバンテージとは?

アドバンテージとは、ファウルが発生したものの、ファウルを受けたチームが有利・好都合な局面であるときに、試合を止めずプレーを継続することです。「ファウルを受けたチームはFKを獲得するよりも、このまま攻撃を継続したほうが有利」と主審が判断した場合、アドバンテージが適用され、プレーが続行されることがあります。詳細はこちらをご覧ください。

間接フリーキックの際の審判のシグナル

直接FKか間接FKは副審をみるだけではわからない

主審の出すシグナルを見ることで、間接フリーキックの発生や、直接FKなのか間接FKなのかが分かります。

主審の間接フリーキックのシグナル

間接フリーキックとなる際、主審は笛のあと、腕を真上に伸ばします。なお、この真上にあげたジェスチャーは、間接FKが蹴られたあとに、他のプレーヤーがボールに触れるか、アウトオブプレーとなるまで主審は続けます。直接フリーキックとなる際、主審は笛のあと、腕を横向きにしてファウルが発生した地点を指し示します。(ペナルティキックの際にはペナルティマークに駆け寄ります)

副審の直接フリーキックのシグナル

副審はプレイが停止するまで旗を上に上げてふり、プレイが停止された際には、フリーキックの方向に向けて旗を斜め上にあげます。なお、副審のシグナルで直接FKか間接FKかを判断することはできません。(オフサイドを除く)

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